さようならグラフィックデザイン




8月。30歳を迎えるに当たって、1つの活動の方向転換のようなものをしようとずっと考えていました。20代のようにはいかないだろうけど、30代にしか出来ない事があるんじゃないかと思い始めています。今まで、ただひたすらにグラフィックデザインについて「準備」を行って参りました。この「準備」こそが自分にとって活動のバイタリティであり、行動への欲のような気がしていて、祭りが面白いのは、準備する事であって、常に当事者でいる事なんですよね。始まってしまっては、後の祭りなんです。常に準備をする事、当事者である事にクリエイティブの本質みたいなものを見てきたような気がします。あの文化祭の放課後のような感覚、それを一生続ける事が出来たなら、どれだけ面白いか。そんな中で、グラフィックデザインの準備が終わった感じがしたのです。それを感じたのは去年の秋でした。少し違う作業へのフェードを意識するようになりました。「さようならグラフィックデザイン」。これは、これからボクがグラフィックデザイナーとして活動する屋号として使う事にします。グラフィックデザインの準備が終わった今だからこそ、グラフィックデザイナーとして動いていける気がしました。デザイナーとはある種の知恵者であると思うのです。今まで経験してきた事や、準備してきた事を、伝道していく、それがデザイナーだと信じています。その活動において、グラフィックデザインを探求する行為というのは交わるものではないと感じています。グラフィックデザイナーであるという事はグラフィックデザインをしてはいけないのです。fengfeeldesignはこれからも機能し続けます。グラフィックデザインへの探求と研究をやめることは、まずありません。ただ、分ける事が出来た事は大きな進歩のような気がしています。グラフィックデザインがグラフィックデザイナーであっていい訳がないのです。その答えに辿り着くまでに10年はかかってしまいましたが…。「さようならグラフィックデザイン」と「fengfeeldesign」は交わる事ない活動として、不思議な引力で保ち続けれたなあと思います。その中で、この、大阪は西田辺において、「寅屋」という夢を叶えるなんでも屋さんの準備を始める事にいたしました。実はずっと準備はし続けてきたのですが、そろそろ公開準備として、こうやって形にしてもいいのかなというタイミングが来ました。「寅屋」は、ここ、おじいちゃんの家で、元々、貸本屋としての屋号でした。貸本屋の後においても、近所のサロンみたいな感じで機能していたこの場所。それを、勝手にではありますが、受け継ぎたいと思います。隣に住んでるミワくん、従兄弟のタカオくん、近所のヤスくん、それぞれが持っているポテンシャルというのは、今まで会ってきた人達の中でも一際素晴らしいものがあります。4人はこれまで交わる事の無いまま、同じ場所で作業をし続けています。趣味も年代も、共通の話題も無い4人が維持出来ている事はある意味で奇跡であり、この「寅屋」のサロンとしての機能が受け継がれている証拠だと確信しています。ここには、ギターや音楽に関する幅広い懐がありますし、漫画やアニメ、あらゆるカルチャーに真剣に話が出来る環境にあります。レコードだってたくさんあるし、本だって、1人の趣味ではなく、複数の知恵として本棚が出来上がりつつあります。釣りの話や道具の相談だって出来てしまうし、木の加工、板金のプロが控えています。ボクの範囲で言えば、デザイン、紙、印刷、WEBに関しては全てお話する事が出来ます。自分の領域に突出させて言うと、「寅屋」で何がしたいか。まず、紙を買えるようにする事。デザインが頼める事、印刷の相談が出来る事、WEBでの活動を支援する事です。紙屋さんでは紙しか買えませんでした。デザイン事務所ではデザインしか頼めないし、印刷所では印刷の相談しか出来ない。WEB屋に至っては…。何か繋がっていないものをずっと感じていたのです。だからといって全てを自分で行うというものではありません。例えば最近お世話になった、箔押しの素晴らしいコスモテックさんを紹介したいのです。そこに繋がる雑談が、この「寅屋」で出来たらなと考えています。ボクがこの「寅屋」に求めるものは1つ。作る事や作るものが、本当に洗練されていて、それが、生活に寄り添っている事です。面白い人の側には、かならず面白い人がいます。それがボクらにとって知ってる人という事が凄く大事なんです。知らない人に来て欲しい訳じゃない。知ってる誰かの信用を帯びた人ならありかもしれない感じです。気品に満ち溢れたサロンのような場所。高貴な趣味を謳歌出来る場所。そんな場所にこの「寅屋」はしたいと思ってます。デザインの話をしよう。紙の話をしよう。印刷の話をしよう。その他、あなたの興味の赴くままに。お待ちしています。それ相応の覚悟でお越しください。半端で来ちゃうと火傷しますので。経験者の方はお分かりかと思いますが…。

『この際、グラフィックデザインにさようならをしてしまい、寅屋という、夢を叶えるなんでも屋さん(文化系)を始める事にしました。寅屋は、いかしたギター、かわいい漫画や、しゃれた釣り道具や、いきなデザインや、紙、印刷などを商う店でございます。なにぶん曲者ぞろいゆえ不行届きがちながら、ふと、私たちの事を思い出してくださりましたら、お散歩がてら、お遊びにいらしてください。

大阪西田辺 吉日 寅屋事阪口哲清』

今後とも「fengfeeldesign」「さようならグラフィックデザイン」「寅屋」をどうかよろしくお願いします。あ、ちなみに「印グラ刷フィックデザイン」は3つに共通してるんですが、この展開もお楽しみに。
2011.08.27 Saturday | 2011月8月 | 12:28 | comments(0) | trackbacks(0) |