花形装飾活字を愛でる その65


続きましてパターンB。 これは前回と比較するとわかりやすいですね。 枠的な囲むという要素よりかは、 そういうのはスタンダートなものだけ揃えておいて、 「中心を取る」事をメインにチョイスしたラインナップなってます。 装飾もあっさりしていて、 どちらかというと、 その中心に添える情報に対してのアプローチを主に置いているようです。 とくに解説する事は前回に書いたので無いんですが、 パターンAとは違うという事と、 その固有のパターンは意図であって、 その目的であるという事、 で何よりも、 それは基本的なパターンであるという事です。 パターンにはいっぱいヒントが含まれていて、 自分独自のそのパターンを作り出す事へのきっかけであるというのは、 ふまえて考えていけば、 この装飾活字を自分のものにするきっかけになると思います。
2008.09.30 Tuesday | 2008年9月その2 | 12:39 | comments(0) | trackbacks(0) |



花形装飾活字を愛でる その64


この装飾活字には、 4つのパターンが設定されています。 このエンスヘデ活字鋳造所シリーズ60は種類が多く、 その用途が自由であるがゆえに、 実際に使う場合、 その選択が非常に難しく、 好きに使うのが一番なのですが、 そのバランスを保つのは容易ではないと思います。 使う内に自分の上でのセットが出来上がっていくのですが、 それに至るまでには時間がかかりますし、 正直マンネリ化は避けられないでしょう。 そんな場合にはこのパターン設定は非常に役に立ちます。 予めバランスの保たれた装飾がチョイスされており、 なによりも選択の数が狭まる事で、 使用者の負担が軽減されますし、 これに対してアレンジを加える事が出来、 容易にそのオリジナリティを形成することも可能になります。 今回はそのパターンAをご紹介します。 凄くスタンダートです。 華やかさと整理性のウマイ具合をチョイスしています。 花形装飾活字の基本的部分を抑えた構成なので、 「枠」として使うのがいいように思います。 まずはこれで組んでおいて、 自分色に染めてみるのもいいかもしれません。
2008.09.29 Monday | 2008年9月その2 | 11:35 | comments(0) | trackbacks(0) |



花形装飾活字を愛でる その63


モチーフを織り交ぜます。 とうとうここまできました。 今までのはこれに繋ぐためのプロローグでもあったのような感じです。 エンスヘデ活字シリーズ60の花形装飾活字は、 装飾性よりも整理性に富んだもんであるのは重々書いて参りました。 で、組む事で初めてその美しさが発揮されるのですが、 もちろん単に組むだけでも素晴らしくなるのですが、 そこへモチーフという概念を持ち込むことで、 より美しくなります。 装飾そのものは無機質なものな上に、 装飾の形のバリエーションが豊富で、 どちらかというと枠に収まらない自由度の高さが覗えます。 それぞれが描く装飾に対するイメージの違いが、 組んだ完成形との違いを産むので、 使いこなせばこなすほどに、 そのオリジナリティが確保される事は間違いないでしょう。 これ程までのランダム性と、 使う側に予知させない装飾は、 おそらくこの版を制作した時点で計画されていたものであると考えられます。 本当に凄いのは、 これを作った人間です。 どれほどまでに、 印刷と向き合い装飾と向き合い、 本当の本当に全てに配慮し、 花形装飾活字への可能性に賭けていたのか等、 想像するだけでスゲー!!ってなります。 これほどまでに完成された花形装飾活字を見た事がないし、 これこそが花形装飾活字という名にふさわしいものなのでしょう。 それが、 モチーフを織り交ぜる事で、 その懐の深さを知り行く事で実感出来るかと思います。
2008.09.26 Friday | 2008年9月その2 | 11:38 | comments(0) | trackbacks(0) |



花形装飾活字を愛でる その62


線を意識してみましょう。 今までは、 版そのものの曲線や直線への記述はしていましたが。 今回は、全体を見通しての線を意識してみましょう。 これについては、 意識するかしないかで、 いわゆるウマク組めるか組めないかが決まってきます。 全ての版の「内部(外側ではない)」には線が敷かれていて、 そこには直線と曲線が設定されています。 これらを利用する事で罫線を使用する事なく、 同じ効果を得る事が出来ます。 曲線も設定されているので、 罫線よりも柔らかく、 そして何よりも言わずもがな装飾が素晴らしいという具合です。
2008.09.24 Wednesday | 2008年9月その2 | 11:09 | comments(0) | trackbacks(0) |



花形装飾活字を愛でる その60


もっともポピュラーな使い方。 埋める、です。 紙面をある一定のパターンで埋める事で、 思いもよらない効果が発生します。 単に模様を作る動作なのですが、 密度や手法を細かに変化させることで、 いろいろなイメージを楽しむ事が出来ます。 四角で抜く事で文字を入れれますし、 その際のサイズや、 模様と抜けた部分との比率によっては、 情報そのものを囲う要素と、 それを埋める要素との加減で、 まったく違った見栄えになります。 1つ注意しなければならないのは、 その装飾の選定です。 紙面のサイズや情報の量のバランスをキチンと捉え、 装飾の魅力と情報の伝達の一番良い具合を見つける事が重要です。 また、 紙面のサイズと装飾を配する場合のバランスにも気を配るべきです。 基本は中心を保つ事にあります。 情報が入る事で、 抜いたり配置しない箇所がある場合に、 紙面に対して見え隠れする部分がどの部分にあたるのかは、 ただ並べるのではなく、 バランスを意識した配置をした方がより美しくなります。
2008.09.19 Friday | 2008年9月その2 | 11:11 | comments(0) | trackbacks(0) |



花形装飾活字を愛でる その59


流れを考えます。 これまでの事をフル活用した上で、 これについても気を使ってみましょう。 版にはそれぞれがそれぞれに役割とイメージがあります。 花形装飾活字は造形を知る旅でもあります。 その造形を知る事で、 自ずとその装飾の特性を知る事が出来ます。 その特性を知る事で、 自分だけの使い方もまた容易になります。 それについては、 ずっと書き及んでますが、 いろいろ繋げて楽しんでみましょう。 繋いだ時に、 どうも繋がらないものもあれば、 バッチリ繋がるものもあります。 それは版の形を知り、 そのイメージを知る事で、 自然な流れに気を使った組み方が出来ますので、 是非、いろいろ試してみてください。
2008.09.18 Thursday | 2008年9月その2 | 09:43 | comments(0) | trackbacks(0) |



花形装飾活字を愛でる その58

番外編です。 今現在、 印刷または出力と呼ばれる技法は多岐に渡っています。 そしてその全てに共通(特殊な一部を除く)して言える事は、 コンピュータを介してるという事。 この現状は発展的に言えば、 その作業をスムーズにし、 日本人特有の職人イズムを沸き立たせるに充分であったと思います。 作業の単純化、分担化。 中でもレーザープリンタは大きな開発でした。 コンピュータを介し、 組版でも写植でもない、 タイムログを無くしたアウトプットによる確認。 これは革命であり、 イメージがすぐに形になるというのは、 グラフィックデザイナーへの負担が激減します。 誰もがコンピュータに触れる事が出来、 ソフトウェアも安価なもの、 高価なものでも少し頑張れば手に入るようになりました。 作業は簡略化され、 誰もがグラフィックデザインに触れ、 文字や書体を操り写真やイラストで飾る時代が来ました。 が、 肝心の技能は上がったと言えるでしょうか。 問題は手間を省ききった結果が今を圧巻している事にあります。 何故、 その部分が簡単になり便利になったのか、 それさえ汲み取らずに制作しているのが実際なのでしょう。 それはアマやプロに関わらず、 ほとんどがそのような状況であると断言します。 グラフィックデザイナーとしての価値を、 職業意識でしか維持出来ない事に疑問は感じないのでしょうか。 イメージばかりが先行してはいないでしょうか。 もう一度フォーマットから見直すべきです。 そして、 花形装飾活字程のフォーマットを、 コンピュータで作る事は尋常ではありません。 今回の場合は既にあるものを復刻したに過ぎませんが、 もしこれを今、現在に照らし合わせ現在のものとして、 新たに作る場合に、 「コンピュータ」は非常に役に立つと思います。 それを利用する可能性は、 わざわざ鉛や銀で、版を彫るよりも格段に上なのです。 写真という可能性はコンピュータで語られてきました。 これこそが現在におけるもっともポピュラーで新しい技法なのでしょう。 ですが、 それも限界に近づいているのではないのでしょうか。 なにかこう次の新しい一手が必要なのではと考えています。 印刷とグラフィックデザインについて探る事は重要な事でなのです。 忘れてはなりません。 グラフィックデザインの可能性はイメージを構築する事ではなく、 情報を伝える手段の可能性なのです。 そのエッセンスの新しい発想こそが、 優れたグラフィックデザインであると言えると思います。 その中で、 今は最高にいい環境であると思いませんか? しかも、しかもですよ。 そのフォーマットを容易試せる状況が、 ネットという道具の元であるというのは奇跡です。 そろそろ、 一度原点に戻って、 本気でグラフィックデザインについて考えてみませんか? 花形装飾活字はそのきっかけになる事は間違いないでしょう。
2008.09.15 Monday | 2008年9月その2 | 12:10 | comments(0) | trackbacks(0) |



花形装飾活字を愛でる その57


ずらしましょう。 行儀よく正しく並べるのが正当ですが、 少し発想を変えて、 同じ版でも少しのズレを与えて配置する事で、 違ったイメージと変化を得る事が出来ます。 複数の版とパズルのように組み合わせる事も出来、 汎用的であるとも言えます。 注意点としては、 ずらすという事は整理性を欠くという事でもありますので、 この手法を利用する場合には、 予めの前準備をキチンと行う事が大切です。 乱用しすぎると崩れすぎますし、 少なすぎても違和感のみが先行するでしょう。 程よいさじ加減を覚える事も重要です。
2008.09.13 Saturday | 2008年9月その2 | 08:55 | comments(0) | trackbacks(0) |